闘病記の読者からのmailと返信(2011年11月16日更新)青字はlink
☆ 腸に違和感
(受けたご連絡にmail addressの記載がないため,以下に返信を上げておきます。なお,読者のpageへの非公開の設定もなされていないので,原文をそのまま掲載します。)
植草 政 様
> 私は、ここ数年で腸に違和感があるので、何かそうじゃないかって疑ってるのですが、
違和感を感じる原因はいろいろとありますが,もし大腸癌や直腸癌が原因で違和感を覚える状態ですと,必ず出血があるはずです。ただし痔の出血のようにトイレで確認できませんので,最低限検便で潜血反応をみるとよいでしょう。自治体などでも年一回やっている所もありますが,そんな機会を待つなどという悠長な状況ではないと思います。
> 病院には忙しくていってる暇が無いのです。一度行った方がいいのでしょう。
その通りです。仕事と命とではどちらが大切か考えてみましょう。もし,違和感を覚える原因が癌だとしたら,手術をしたり抗癌剤や放射線で治療をしたとしても,半数以上の人にとっては余命は一年以下です。
30mm程度の癌は,大腸内では違和感の原因になかなかなりません。もし違和感の原因が癌なら病院へ行ったその日に入院を言い渡されてもおかしくはありません。
では,お大事に。
2011/11/16
Dr. YIKAI Kunio |
☆ 原発性大腸癌と転移
(この私が書いたmailは読者が書かれたmail addressが存在しないということで帰ってきたもので,page上で1ヶ月以上再度のご連絡を待ちましたが,連絡がないため,多くの読者の参考にするために公開するものです。)
○○○ 様
令尊が癌に侵されている由,同情に耐えません。
> 闘病記読ませていただきました。
読みにくい内容をお読みいただきありがとうございました。
> 大腸癌の再発、肝、肺転移です。
お歳にもよりますが,次は脳と骨髄転移が心配です。
> X knifeという治療法ですが、行ってもらえるというK病院
X knife は都立駒込病院の放射線治療科で行っています。これを受けるには,まず今の病院から紹介状をもらって,これが,最善の治療法だという主治医の判断が必要でしょう。この闘病記で書いてある,radio
波焼灼法は妻が受けた東大病院以外にも多くの病院で実施しています。転移は3cm位までなら確実に取れます。
また慶応病院では冷凍法で肝転移を取る治療をやっています。
肝臓と肺の転移が両方あると手術にはなじまないので,今の病院の方針は抗癌剤だと思いますが,この闘病記の時より使用認可されている抗癌剤が増えてはいるので,主治医の方針をよく聞き出してください。
旧態依然とした抗癌剤を shot(第7章の情報の項を見て下さい。)で打っているようなら,転院を考えた方がよいでしょう。場合によってはこの情報の項に書いたようにPMCという手法がよいかもしれません。
> H医師は平岩正樹医師の事でしょうか。
そうです。彼が出来ることは限界があります。高いお金を払って意見を聞く必要はないでしょう。この闘病記に書いたこと以上の情報はもらえません。また紹介状は出さない人です。
癌難民にならないようくれぐれも用心してください。そして,緩和病棟のことも調べておいてください。
自宅でも看取れます。往診で鎮痛剤を投与してくれる開業医もいますし,在宅看護をやっている病院や診療所もたくさんありますので,あらかじめ探しておいてください。
安心感に繋がります。周りの方々がゆとりと安心を見せないと,本人はさらに辛いものです。
なお,私の母も現在同じく肝転移状態です。しかし,超高齢のため,治療はしないでそのまま逝くのを待っています。本人も含めて,誰もいらいらや不安を抱えてはいません。
何か私でお役に立つことがあれば,ご遠慮なくご連絡下さい。
では,お大事に。
2006/2/17
* Dr. YIKAI Kunio
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