Title

誰でもすぐわかる
身の周りの電気のりくつ

― 電気はあなどってはいけないけど,決して難しくはない ―

猪飼 國夫・猪飼 綾 共著
© 2015,2016,2017 YIKAI family




もくじ


まえがき
著者紹介
公開開始   2015年11月17日
最終変更日 2017年4月10日
電気の利用編
第1章 身の周りの電気 2015年12月3日
第2章 電気で加熱・冷却する 2015年12月25日
第3章 電気で動かす 2015年12月31日
電気の供給編
第4章 静電気はパチッとくる 2016年1月22日
第5章 電池は移動できる電源 2017年4月10日
第6章 電気を起す 2016年6月16日
第7章 電気を配送する 2016年6月25日
付録 付 録 2016年8月7日
参考 電子のはなし 1970年
奥 付


まえがき

 今の世の中,たいていの情報はネットで知ることができます。学校で正規に電気のことを学んでこなくても,困ったことが生じたら,その都度つど探せば,たいていのことの解決策は見つかります。 さらにすぐには見つからなくても,ネットのどこかに質問を投げておくと,親切なその道の先達せんだつが代りに見つけてくれたり,ことがら自体の解説はしてくれます。
 ただ,成り行きで電気に関することをしなくてはならなくなった人にとっては,門前の小僧みたいにネットの情報だけでよしとするには,何となく整理されていない気分になります。

 この資料は,けっして学校の授業のように電気の物理現象を解説するのではなく,身の周りの小さな疑問に対しその“りくつ”を説明し,電気というもののおおまかなイメージを,体系的に身につけてもらうようにまとめました。 したがって,通常の専門書のように原理図や数式がいっぱいあって,それで強制的に解らせようという学校の教科書や授業とは異なります。
 しかし,電気の話を読み物としてまとめたものでもありません。 そのような本は,イラストや写真入りですでにたくさん出回っていて,筆者がいまさら手を出しても,二番せんじどころか,出枯でがらしにもなりません。 電気の現象や機器には,それぞれそれが成り立つ“りくつ”があるので,この資料はそのおおまかな理解の手助けになるように書きました。

 全体は7章に分かれていて,前半の第1,2,3章は身近な電気の利用について書かれています。 後半の第4章から第7章までは,電気の供給について書かれています。 電気の供給源としては,雷などの静電気から電池にも章を分けてあります。
 各章は関連性はあっても独立して書かれています。 一部を除いて前の章が解らないと後の章が読めない,という構成にはなっていません。 解説図は入れてありますが,実物写真などは歴史的なもの以外はあまり取り入れてありません。 最近の写真はネットでいくらでも見ることができるからです。

 電子および半導体技術や電気・電子回路とソフトウェアにかかわることは,理解のための必要最小限の範囲でしか触れていません。 それらに触れると,現在の膨大な知識のどこに限定して書けばよいか解らなくなり,この資料が大幅に増えてしまうからです。 必要なら,それぞれ専門の雑誌や図書を参考にして,いどんでください。

 外国語由来のカタカナの技術用語については,最初に出現した場所で,Socketソケットのように極力原語のつづりを書き,フリガナを振りました。 なお,“コンセント(差込み口)”などの和製英語は,カタカナ表記のままです。 外国の地名や人名だけでなく,Voltaボルタ電池やOhmオームの法則など,人名に由来する機器名や理論名は,固有名詞としてなるべく原語表記にしてあり,初めて出てきたときに慣例で使われるフリガナを振ってあります。

 さらに,AC(Alternating Currentオルタネーティング カレント)などの略号の元の名称や,電流(Currentカレント)など日本語の用語を外国語名で知らせたい場合は,括弧かっこ内に原語表記してフリガナという形にしてあります。 例外として,よく使われている“米・英・仏・独・加・西・伊・露・蘭・印・豪”などの国名は,漢字一字かそれに“国”を付けて“米国”などと書く場合もあります。 字母の関係で原語表記がなじまない国名や人名は,その国が採用あるいは慣例で使われている英語表記を使っています。

 日本語であるにもかかわらずカタカナ表記されることが多い用語は,生物名を除いてえてひらがなで書きました。 “はんだ”,“ねじ”,“ばね”などがそうです。
 漢字の用語については,国や業界の標準や慣例とは異なる字を採用している部分があります。 たとえば,“熔”と“溶”などは,前者は温度で融ける場合,後者は液体に溶ける場合に使い分けています。

 この資料の第1章と第2章および第5章は,中国哲学を学んだはずの私の娘の綾が,なぜかWindows 8/8.1自作パソコン本(既刊)のゴーストライタを引き受けることになり,電気のことをいろいろと訊ねてきたので,彼女との問答を中心にまとめて共著にしたものです。さらに,身近な電気器具や配電機器の写真撮影とイラスト類の作成もやってもらいました。

 最後に,この資料の企画に携わり多大なご意見をいただき,さらに原稿を精読いただいた元CQ出版の山形孝雄氏に感謝します。 さらに,GNU Free Documentation LicenseになっているWikimedia等に画像を提供された方々,画像の使用許諾をいただいた各位および画像を提供いただいた各社に感謝いたします。
 なお,Internet上の画像については,極力著作権問題が発生しないよう,縮小した形で載せてあります。画像の引用ホームページへはlinkが設定されていますので,必要ならその原寸画像を参照してください。
 著者らが撮影した画像は,ある程度の精細度のcolorで貼り込んでありますが,原版の精細度でご覧になりたい方は,著者らの個人HPにあるmail address宛てにご連絡ください。用途によっては無償公開いたします。

 内容は順次最新情報をup loadして行きますが,用語さくいんはhtml file内を検索すればよいので,付けてありません。
 なお,イラスト類は概念が解るように手書きで描いたものが多く,見難いと思いますが,ご容赦ください。 順次共著者の綾の手で綺麗なイラストにしていく予定です。

2015年 立冬
著者代表 猪飼 國夫


著者紹介
猪飼 國夫(いかい くにお) 別名:養豚家
1942年 京都に生れる
2001年 博士(工学)
専 門 電子工学,Fuzzy(ファジィ)システム,中国語・中国文化
所 属 (株)エム・アイ・ベンチャー
著 作 『改訂新版 定本ディジタルシステムの設計』猪飼維斗と共著,CQ出版刊,他20点以上
猪飼 綾(いかい あや)
1979年 東京に生れる
専 門 中国哲学文学,Web制作,IT系および街中・企業取材記者
所 属 業界新聞社を経てIT企業
著 作 『最新Googleサービス入門 』(共著),マイナビ出版,他数点

奥付
2015年11月17日 上梓開始
2016年8月7日 最終変更日

発行者 猪飼 國夫,猪飼 綾
連絡先 k_yikai@yahoo.co.jp
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