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電池の発明で人類は電気を自由に使えるようになりました。
電池は本来持ち運びできる電源です。
しかし,初期の電池は液体だったので,ポケットに入れて自由に持ち運べませんでした。
しかし,乾電池は今でも液漏れ事故を起します。
さらに2013年に,
太陽電池は決して液漏れしない電池ですが,夜や暗い屋内では使えません。
デンキウナギは生物電池
Wikimediaより 2013/4/17 Rvalette氏
南米の
第5章の内容
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5.1 電池は実験と通信に使われた
電気の二大用途は,第2章の扉でも触れたようにエネルギー源と情報伝達の手段です。 IT(情報通信)技術の発達は,つい最近のように感じますが,じつは電池が実用化してすぐに通信に利用されました。
5.1節の内容
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Q 5.1 電信事業は電池で始められた |
[A]
1854(安政元)年に,米国の
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Wikimediaより 2013/2/23 Momotarou2012氏 |
図5.1 Morse通信機 |
横浜で実験が行われた15年後の1869年(明治2年)には,早くも東京−横浜間で公衆電信が開設され,さらにその4年後の1873年には,長崎まで延びたそうですから,情報伝達の高速化には大きな需要があったものと思われます。
この最初の実験のときに使われた電池は,Q5.12で紹介する
Morse符号は通称“トンツー”と呼ばれ,短点と長点(短点の3倍長)の組み合わせで,基本的に英数字を表現する,一対の信号線によるディジタル通信方式です。
1840年米国人のMorseが,符号化と電信機の特許を取得し,以来日本では1999年にNTTやKDDIが利用停止するまで使われました。
客船
★ 情報の伝達速度が集団や国家の死命を制した
1980年代まで,緊急を有する国際的な商取引や査証などの情報の伝達には,明治初頭のMorse符号による電信と大差がない
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Q 5.2 世界の乾電池生産量は人口の10倍近い |
[A]
中小の生産工場の実体がはっきりしないため,全世界の正確な統計情報は少なく,2010年で約500億本,160億ドル程度の規模だといわれています。
中国ではその約30%が作られているという情報もあります。
日本では,電池工業会の統計によると,乾電池は2011年1年間で約29億個生産されたとされています。
しかし,電池は安価なので金額的には877億円にしかなりません。
輸出入数量の比較では輸入が多く,差引2億個ほど流通量は多くなっています。
なお,輸入した海外製の粗悪品には,液漏れ対策が不十分なものや,まだ水銀を含有しているものがあります。
★ 英語で電池は何という
一般に電池単体は,英語では |